3月30日(水)~4月10日(日)上映作品紹介

高津川  10:00~12:00

(2019年製作/113分/日本)

《毎日を何気なく過ごしていると 
足元にある 小さな幸せに 気づかないものだ》

一級河川・高津川を舞台に、歌舞伎の源流ともいわれる「石見神楽」の伝承を続けながら、人口流出に歯止めのかからない地方の現実を前に懸命に生きる人々を描いたドラマ。山の上の牧場を経営する斉藤学(甲本雅裕)は、息子の竜也が地元の誇りである神楽の稽古をさぼりがちになっていることに心を痛め、また、多くの若者たちと同じように、いずれ息子がこの土地を離れてしまうのではないかと心配していた。そんな中、学の母校である小学校が閉校になることを知らされることに…。

監督、脚本は「白い船」の錦織良成。NHKの朝ドラ『カムカムエヴリバディ』にも出演した甲本雅裕が初主演を果たした今作。街をたたえるような美しい映像を是非スクリーンでご覧ください。

この世界の片隅に 12:20~14:30

(2016年製作/129分/アニメーション)

《ウクライナ緊急支援企画》

第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとするヒロインと、彼女を取り巻く人々の日常を生き生きと描く。昭和19年、故郷の広島市江波から20キロ離れた呉に18歳で嫁いできた女性すずは、戦争によって様々なものが欠乏する中で、家族の毎日の食卓を作るために工夫を凝らしていた。しかし戦争が進むにつれ、日本海軍の拠点である呉は空襲の標的となり、すずの身近なものも次々と失われていく。それでもなお、前を向いて日々の暮らしを営み続けるすずだったが……。

今作のチケット収入の全額をウクライナへの人道支援団体に寄付します。是非、周りの方をお誘いの上、劇場にお越し頂けますと幸いです。ウクライナが一刻も早く平穏な日々を取り戻せるよう願いを込めて上映します。

ドライブ・マイ・カー 14:50~17:50

(2021年製作/179分/PG12/日本)

《 計り知れない喪失と仄かな希望 》

舞台俳優で演出家の家福悠介は、脚本家の妻・音と幸せに暮らしていた。しかし、妻はある秘密を残したまま他界してしまう。2年後、喪失感を抱えながら生きていた彼は、演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島へ向かう。そこで出会った寡黙な専属ドライバーのみさきと過ごす中で、家福はそれまで目を背けていたあることに気づかされていく。

主人公・家福を西島秀俊、ヒロインのみさきを三浦透子、物語の鍵を握る俳優・高槻を岡田将生、家福の亡き妻・音を霧島れいかがそれぞれ演じる。第94回アカデミー賞では日本映画史上初となる作品賞にノミネートされたほか、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞とあわせて4部門でノミネートとなる快挙を達成

ちょっと思い出しただけ 18:10~20:10

(2022年製作/115分/G/日本)

《 夜にしがみついて 朝で溶かして 》

照明スタッフの照生と、タクシードライバーの葉。物語はふたりが別れてしまった後から始まり、時が巻き戻されていく。愛し合った日、喧嘩した日、冗談を言い合った日、出会った日…。コロナ禍より前の世界に戻れないように、誰もが戻れない過去を抱えて生きている。そんな日々を“ちょっと思い出しただけ”。ジム・ジャームッシュの名作映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得て書き上げた、本作の主題歌。第34回東京国際映画祭で観客賞/スペシャル・メンションW受賞。主演には実力・人気を兼ね備えた池松壮亮と、今や数々の作品から引く手数多の伊藤沙莉が初共演。その他、個性豊かな登場人物には、永瀬正敏、國村隼、尾崎世界観、河合優実、成田凌を筆頭に豪華キャストが出演する。