7月13日(水)~7月17日(日)上映案内

吟ずる者たち 10:00~12:00

《明治から令和へ――。その『百試千改』の精神が、消えかかったモノづくりの魂に明かりを灯す!》

  日本酒造りが盛んな広島で日本で初めて吟醸酒をつくった三浦仙三郎の酒づくりの思いに触発され、酒づくりの道を歩み始める女性の姿を描いた人間ドラマ。東京で夢破れ、故郷に帰ってきた主人公・明日香。三浦仙三郎の杜氏の末裔が継いだ酒蔵で育った彼女は、酒づくりに興味はあったものの、養女であったことから実家を継ぐことはそぐわないと、酒づくりを避けて生きてきた。目標を見失っていた明日香は父が家宝とする仙三郎の手記を目にする。明治初期、新米酒造家だった仙三郎は、醸造中に中の酒が腐る「腐造」に何度も見舞われる。さまざまな逆境の中、腐造を起こさずに安定した日本酒醸造技術の確立に研鑽を重ね、ついに軟水による低温醸造法を導き出す。手記に書かれた、「100回試して、1000回改める」という「百試千改」の思いに強く惹かれていく。明日香役をドラマ「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」シリーズの比嘉愛未が演じる。

杜人(もりびと) 環境再生医 矢野智徳の挑戦 12:20~14:00

《息をしている限り、まだ間に合う。》

 人間よりも自然に従うという理念を持つ、造園家で環境再生医の矢野智徳を追ったドキュメンタリー。30年以上のキャリアを持つ造園家であり、環境再生医の矢野智徳は、時に「地球のお医者さん」とも呼ばれ、全国を飛び回り傷んだ植物や大地の治療にあたっている。造園業界や現代土木の世界、学術界でも見落とされてきた生態系全体に関わる大地の機能を、矢野は「大地の呼吸」だと言う。1970年代以降からつづく、国土開発という名の人間の土地利用は、大地を窒息させる方向へと突き進んできた。せき止められた自然の循環が長い時間をかけて問題を起こしてきていることに、彼は強い危機感を抱いていた。業界では変わり者と呼ばれながらも、環境改善のやり方を実践し、伝えてきた矢野の活動は東日本大震災をきっかけに共鳴する人が増えていく。しかし、2018年7月、抑圧されてきた自然が牙を剥くように、日本全国の広い範囲を豪雨が襲う。

流浪の月 14:30~17:00

《せっかくの善意を、わたしは捨てていく。
   そんなものでは、わたしはかけらも救われない 。

  2020年本屋大賞を受賞した小説を「悪人」の李相日監督が広瀬すずと松坂桃李の主演で映画化。夕方、雨の公園でびしょ濡れになっていた10歳の少女・更紗(さらさ)に、大学生・文(ふみ)が傘をさしかける。伯母に引き取られた更紗は家に帰りたがらず、文は彼女を自宅に連れて帰る。更紗はそのまま2カ月を文の部屋で過ごし、やがて文は更紗を誘拐した罪で逮捕される。“被害女児”とその“加害者”という烙印を背負って生きることとなった更紗と文は、事件から15年後に再会するが……。横浜流星、多部未華子の豪華キャスト。「パラサイト 半地下の家族」のホン・ギョンピョが撮影監督を担当。館長が最も敬愛する李監督の待望の最新作!!

             (C)2022「流浪の月」製作委員会